Wirecard
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ドイツ・創業 1999年
世間
2/10
相手
2/10
自己
2/10
存続ライン(47)まで 22 点足りない
世間
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相手
2/10
自己
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存続ライン(47)まで 22 点足りない
ドイツのFinTechユニコーンが実は架空売上$2Bの詐欺だった
12項目
19/60
3軸
6/30
NCG
25/100
当時の状況
1999年1月、ミュンヘン近郊でオンライン加盟店向けのカード決済処理会社として創業した。初期の顧客はアダルトや賭博サイトが中心だったと独Spiegel誌は伝える。ITバブル崩壊で行き詰まった2002年、Markus Braunが出資してCEOに就き、2005年にInfoGenieとの逆さ合併で上場した。2007年にシンガポールに拠点を置いてアジアへ広がり、2018年9月にはDAX入り。しかし2019年からFTが会計不正を報じ、2020年6月、監査法人EYが€19億の現金を確認できずに破綻した。
テレスの所感
WirecardはDAXに入る「ドイツの誇り」だった。2018年には時価総額が€240億に達し、老舗のCommerzbankに代わって指数に入った。疑いの声は早くからあった。FTのDan McCrumは2015年から事業モデルを問い、2019年にはアジアでの帳簿操作を報じた。だが当局BaFinは空売りを禁止し、ミュンヘンの検察は記者の方を捜査した。最後は監査法人EYが信託口座の€19億(約$21億)を確認できず、名指しされたフィリピンの銀行2行が書類は偽造だと答えて終わった。CEOは逮捕、COOは逃亡中。「優良企業」という社会的ラベルが、いちばん分厚い目隠しになる。数字が綺麗すぎる時、権威ある監査や当局がついている時ほど、誰が実物を確かめたのかを問うべきではないか。
失敗の核心
DAX30・監査法人EY・金融当局BaFinという三重の権威が、揃って「優良企業」ラベルを貼ってくれていたこと自体が致命的だった。外部の正統性が厚いほど内部検証が緩み、売上$2Bの架空取引が10年以上素通りした。権威は疑いを殺す。
12項目スコア(19/60)
弱みC ソリューション・D チーム・E トラクション・F 参入障壁・G 収益モデル・H 財務計画・I 資本効率・J 出口戦略・L 独自の洞察
オンライン決済は電子商取引とともに伸びる成長市場。2018年の取扱高は約$1,250億と公表されていた。
加盟店の決済処理需要は本物だった。1999年の創業当初の顧客はアダルトや賭博サイトが中心だったとされる。
決済処理とカード発行。2016年に米Citiのプリペイド事業を買うなど拡大したが、技術的な優位は見えなかった。
CEOのBraunは2020年6月に逮捕、COOのMarsalekは逃亡し国際手配。経営陣が粉飾の中心にいた。
公表売上は2016年€10億→2018年€20億と倍増。だがFTは利益のほぼ全てが不透明な外部委託先経由だと報じた。
堀はなかった。利益の柱とされた外部の決済代行(TPA)経由の取引は、実在を確かめられなかった。
信託口座の現金€19億(約$21億)が実在しなかった。名指しされた比BDOとBPIは書類は偽造だと否定した。
完全な粉飾決算。2018年の売上と利益そのものが疑義の対象になり、破綻時の負債は約€32億にのぼった。
詐欺を隠す力だけは高かった。2019年にはBaFinが空売りを禁じ、検察は疑惑を報じたFT記者を捜査した。
2020年6月25日に支払不能を申請。中核の欧州事業は同年11月、Santanderへ約€1億で売られた。
FinTechブームに乗った。2018年9月にDAX入りし、同年の株価ピークでは時価総額€240億と評価された。
洞察はなかった。外部委託先経由の架空の取引で成長の物語を作り、監査と当局の信用を盾にした粉飾だった。
