福井でAI導入に使える補助金と無料の相談先——止まる理由は「どの業務に使うか」(2026年9月)
2026.09.28 夜 | 株式会社NGraph
福井商工会議所が2025年4月、会員企業1,000件に送って151件から回答を得た調査で、生成AIを業務で活用している会社は44.4%でした。同じ北陸で北陸財務局が2025年12月から2026年1月にヒアリングした101社では、この数字は78.2%まで上がります。同じ「北陸のAI活用」を聞いた調査なのに、数字の開きは大きいままです。理由は対象と時期の違いで、どちらも盛った数字ではありません。福井の会社がAI導入で実際に止まっている理由と、2026年9月28日時点で福井で使える支援制度、無料の公的相談窓口を、この記事では検証した一次情報だけでまとめます。
・福井・北陸の2つの調査で、AI活用率の数字が違う理由
・止まっている一番の理由はお金ではなく「どの業務に使うか」であること
・福井で今使える支援制度と、無料の公的相談窓口
福井・北陸のAI活用の現在地——数字が違う理由
福井商工会議所の調査は、会員企業1,000件に送付し151件から回答を得たものです。調査期間は2025年4月1日から15日でした。生成AIを業務で活用している会社は44.4%で、従業員0〜10名では38.7%、11名以上では約5割まで上がります。規模が大きい会社ほど活用が進んでいる傾向がうかがえます。
北陸財務局は2025年12月上旬から2026年1月上旬にかけて、日頃ヒアリングしている石川・富山・福井の101社に聞きました。AIを活用している会社は78.2%で、約5年前の11.9%から大きく増えています。用途は文書作成が87.3%で最も多く、情報検索・収集・調査が69.6%で続きます。
福井は44.4%、北陸財務局の調査は78.2%——対象と時期が違う
2つの数字が違うのは、対象と時期が違うためです。福井商工会議所の44.4%は会員企業からの回答151件を集計した数字で、北陸財務局の78.2%は財務局が日頃ヒアリングしている101社を集計した数字です。北陸財務局の調査対象には大手企業も含まれ、管内の企業全体を網羅した調査ではありません。
止まっている理由は「どの業務に使うか」
福井商工会議所の調査で、AIを活用していない企業に理由を聞くと、最も多かった回答は「活用すべき業務が不明確」で51.2%でした。次いで「人材・ノウハウ不足」が47.6%です。求める支援を聞いた設問でも同じ傾向が出ていて、最も多かったのは「自社業務に即した具体的な活用方法が明確になること」で70.2%、次いで「費用負担補助」が46.4%でした。費用の補助より先に、自社の業務での使い方が欲しいという結果です。
経営者が求めているのは、費用より「使い方」
北陸財務局の調査でも、活用していない理由は「人材・スキル・体制不足」と「各種リスクへの不安」が同率27.3%で並びます。契約や予算より先に、何をAIに任せるかが決まっていないことが、止まっている理由です。自社がどの業務からAIに任せられそうか、8問の無料AI診断で現在地を確認できます。
福井で今使える支援制度——2026年9月28日時点
対象条件や締切は制度ごとに違い、時期によっても変わります。ここに書いたのは2026年9月28日時点の情報で、最新の内容は必ず各公式ページで確認してください。
| 制度名 | 対象・補助率・上限 | 締切 | 公式ページ |
|---|---|---|---|
| 福井市 企業価値向上推進補助金 | 市内に本店がある中小企業者等。機械装置費・システム費・委託費を対象とし、技術指導費も対象経費の20%以内で対象。補助率1/2、年間上限50万円。申請は来庁が必要。 | 令和9年2月26日まで。予算に達し次第終了 | 福井市 |
| ふくいデジタル導入チャレンジ補助金 | 福井県のデジタルツールカタログ掲載ツールの導入。補助率1/2・上限50万円。対象要件は募集要領で確認。 | 締切は月末ごとで、9月末・10月末の回が残る | 福井県 |
| ふくいDX加速化補助金 | 上限400万円。令和8年度は募集終了・2次募集なし。 | 募集終了 | 福井県 |
| デジタル化・AI導入補助金2026 | 通常枠 補助率1/2。最低賃金近傍の事業者は2/3。ソフトウェア購入費、最大2年分のクラウド利用料、導入・活用コンサルティングなどの導入関連費が対象経費。事務局登録の導入支援事業者が対象。NGraphは導入支援事業者として登録していないため、この補助金でNGraphの支援費は対象になりません。 | 通常枠は2026年9月29日。次回は未公表 | it-shien.smrj.go.jp |
| 中小企業省力化投資補助金 第8回 | 一般型・カタログ注文型。対象要件は募集要領で確認。 | 2026年9月18日〜10月16日17:00 | shoryokuka.smrj.go.jp |
| 業務改善助成金 | 事業場内最低賃金を引き上げ、設備投資等をした場合に助成。福井県の最低賃金は2026年10月4日から時給1,112円。 | 申請期限は福井労働局で確認 | 厚労省PDF / 福井労働局PDF |
業務改善助成金の対象になりそうな設備投資は、自社ツール「業務改善助成金はいくら戻るか——都道府県別の計算機」でも目安を確認できます。デジタル化・AI導入補助金の対象範囲は「AI導入に使える補助金はどれか——8制度の対象経費を読み解く実務判定表」で詳しく扱っています。
制度の選び方——何にお金を使うかで、候補が変わる
制度は「AI導入補助金」という1つの窓口ではなく、何にお金を使うかによって候補が分かれます。断定はできませんが、目安は次のとおりです。
| 何にお金を使いたいか | 候補になる制度 |
|---|---|
| クラウドAIサービスの利用料・導入コンサル費 | デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠が候補になる |
| 福井県のデジタルツールカタログ掲載ツール | ふくいデジタル導入チャレンジ補助金が候補になる |
| 市内本店の会社が行う機械装置・システム構築費 | 福井市 企業価値向上推進補助金が候補になる |
| 賃金を引き上げつつ行う設備投資 | 業務改善助成金が候補になる |
| カタログ掲載の省力化製品の導入 | 中小企業省力化投資補助金が候補になる |
いずれも対象要件は制度ごとの募集要領で最終確認が必要です。ここに書いたのは「候補になる」という目安で、確定した判定ではありません。
無料の公的相談窓口——まずここで整理してよい
補助金を選ぶ前に、まず公的な無料相談窓口で状況を整理してもらっても構いません。
| 窓口 | 内容 | 公式ページ |
|---|---|---|
| ふくいDXオープンラボ | 坂井市丸岡町のふくい産業支援センター内。AI活用の相談があります。 | fukui-dxlab.com |
| DX専門家派遣 | ふくい産業支援センターが実施。最大3回無料。50社限定で、申込は2026年4月1日〜12月25日。 | fisc.jp |
| 福井県よろず支援拠点 | 無料で何度でも相談できます。 | yorozu-fukui.go.jp |
中小企業での具体例と、NGraphの入口
NGraphは、この構図に対して現場に入るやり方を選びました。現場ヒアリングと業務設計を担当する非エンジニアの代表と、実装を担当するCTOの2名が直接案件を担当し、Claude CodeやCodexなどのAIを道具として使う体制です。会社の知識をAIが読める記録にした土台を持ち、範囲を決めたProjectを積む形で進めます。本社は福井市にあり、福井・石川・富山の北陸への訪問にも対応しています。
まだAIを仕事で使ったことがない事業者向けには、訪問してパソコンを整え、AIに渡していい範囲を決め、実際の仕事を1件仕上げるところまでを一式にした初期セットも用意しています。対象業務が決まっていない段階でも、無料相談・無料AI診断から一緒に整理できます。はじめて生成AIを仕事に入れる方は初期セットの詳細もご確認ください。世界規模の体制との比較は「FDEは一人のスーパーエンジニアではない」にまとめています。
よくある失敗・NGパターン
- 補助金から先に決めて、業務選びが後回しになる——締切のある制度を見つけて申請の準備を始めても、何にAIを使うかが決まっていなければ、採択されても使われないまま止まります。
- 締切に合わせて道具だけ買う。使う業務を決めずにツールだけ契約すると、契約後に「誰が何に使うか」を決める作業が残り、結局動き出しが遅れます。
- 相談先を探して止まる。公的窓口とAI導入の専門家のどちらに聞くべきか迷ったまま時間が過ぎ、着手そのものが先延ばしになります。どちらに聞いても間違いではありません。
- NGraphの支援費が補助対象になると思い込む。デジタル化・AI導入補助金2026は事務局登録の導入支援事業者が対象で、NGraphは登録していません。対象になるかは制度ごとに個別確認が必要です。
よくある質問
福井県内の会社でないと、NGraphに相談できませんか?
いいえ。福井・石川・富山の北陸は訪問に対応し、それ以外の地域はオンライン伴走が基本です。まずは無料相談で、対応できる範囲を確認してください。
どの補助金を使えばいいか分かりません
何にお金を使いたいかで候補が変わります。この記事の「制度の選び方」で対応表を紹介していますが、対象要件は必ず各制度の募集要領で確認してください。無料相談でも一緒に確認できます。
NGraphの支援費は、デジタル化・AI導入補助金2026の対象になりますか?
対象になりません。この補助金は事務局に登録した導入支援事業者が対象で、NGraphは登録していません。ほかの制度が対象になるかは、制度ごとに個別に確認する必要があります。
何から始めればいいですか?
補助金を探す前に、どの業務にAIを使うかを決めることが先です。決まっていない段階でも、無料のAI導入診断や無料相談で一緒に整理できます。
公的な無料相談窓口と、NGraphへの相談はどちらが先ですか?
どちらでも構いません。ふくいDXオープンラボや福井県よろず支援拠点で状況を整理してから実装をNGraphに相談する順番でも、先にNGraphに相談してから公的窓口の制度を確認する順番でも大丈夫です。
はじめて生成AIを仕事に入れる場合、何を使えばいいですか?
従業員おおむね20名以下で、生成AIを仕事で使うのがはじめての事業者向けに、訪問して設定まで行う初期セットを用意しています。詳しくは無料のオンライン説明でご確認ください。
福井商工会議所と北陸財務局、2つの調査が示す数字は違いますが、止まっている理由は同じ方向を指しています。お金より先に、どの業務にAIを任せるかを決めることです。福井で使える支援制度は今日時点で複数ありますが、どれも「使う業務」が決まったあとに選ぶものです。公的な無料相談窓口もNGraphも、その手前の整理から一緒に動けます。
・福井商工会議所「生成AIのビジネス活用に関するアンケート調査 結果報告」(令和7年6月・調査期間2025年4月1〜15日・会員1,000件に送付、回答151件)
・北陸財務局「北陸管内の経済情報(全国財務局長会議資料)」内「Ⅱ.地域におけるAI活用を巡る現状」(2026年1月29日公表・ヒアリング2025年12月上旬〜2026年1月上旬・北陸101社)
・福井市「企業価値向上推進補助金のご案内」
・福井県「ふくいデジタル導入チャレンジ補助金の募集について」
・福井県「ふくいDX加速化補助金の募集について」
・デジタル化・AI導入補助金2026事務局「事業スケジュール|デジタル化・AI導入補助金2026」
・中小企業省力化投資補助金事務局「中小企業省力化投資補助金」
・厚生労働省「令和8年度業務改善助成金のご案内」
・福井労働局「福井県最低賃金 時給1,112円 令和8年10月4日発効」(報道発表・2026年9月4日)
・ふくいDXオープンラボ「デジタル活用に関する相談」
・公益財団法人ふくい産業支援センター「DX専門家派遣事業」
・福井県よろず支援拠点「トップページ」
